東南アジア、インドシナ半島西部に位置する国ミャンマー。ミャンマーではここ近年農業への関心が高まりつつあります。これまでの勘と経験に頼った農業から、科学的なエビデンスを基にした近代農業にシフトチェンジしかけているからです。
今回はミャンマーで農業をベースにして、どんなビジネスモデルを構築できるのか?について、詳しく解説していきます。

農業専門のコンサルティング

ミャンマーでは農業分野でのGDPが3割を占め、農業のスタイルを変化させていくだけで、大きな伸びしろがあると見られています。
そこで大切なのが「農業専門のコンサルティング」です。
農業専門のコンサルティングとは、勘と経験だけで農業を行っている農家に対し、科学的なエビデンスに基づいた農作物の育成方法を教える専門家チームです。
ミャンマーではこれまで農業分野での技術開発や研究がほぼ行われておらず、それらの技術開発をコンサルタントが支援することで、大きな伸びしろがあると予測されています。
農業コンサルティングを行う事で、旧来型の農業から近代農業へとシフトチェンジを行う。それだけで、かなりの利益を上げることが出来るでしょう。

また、ミャンマー政府も農業に関する多くのデータを収集したがっているのが現状です。
これまで、ミャンマーではほぼ農業関連のデータ収集は行われていませんでした。
そこでミャンマー政府は、農業大学校や農業訓練学校を設立するなどして、これまでにないデータの収集を行おうと農業従事を推進しています。農業の需要はどんどん高まっていくことは明らかでしょう。
さらに、ミャンマーでは農業専門のコンサルティングを行う会社はほぼありません。ようやく学校の整備が進み始めている段階なので、これまで農業分野に無関心だったためです。これだけの潜在的ニーズが大きなミャンマーは、農業コンサルタントから見ても、魅力的な国だと言えるのではないでしょうか?

農機の製造やレンタル

ミャンマーでの農機の普及は、残念ながらほぼ進んでいない現状があります。
稲作を例に挙げてみると、四輪トラクターの普及は、カンボジアの1/3程度、コンバインの普及は1/30程度だと言われています。つまり、ほぼ手作業で行われているのが、ミャンマーの農業なのです。
ここで機械化を進めていけば、生産効率が向上し、大きな利益に繋がる事は間違いないでしょう。

しかし、農家としても簡単に農機の購入を行う事はできません。購入するだけの資金が無いからです。これまで、農業の技術開発を殆ど行ってこなかった事もあり、農業では利益が出にくい状態になっているためです。
そこで注目なのが「農機のレンタル」です。
現状ミャンマーで普及している農機の内、80%から90%以上はレンタルで賄われています。もちろん、これから農業が発展していくことで農機購入を検討する農家も現れてくるでしょう。しかし、農家の多くはまだまだ農機レンタルに頼って農業の近代化を進めていくと思われます。そう考えると、農機レンタルのビジネスを展開するのにも、かなり魅力的だと言えそうです。

では、そのレンタルするための農機はどのように調達するのか?
ポイントは現地での製造です。
現に新潟県に本社を持つ「大島農機株式会社」は、2019年4月にコメ乾燥機をミャンマー国内で製造開始しています。
農機を現地で製造販売することにより、製造コストも安く抑えられ、現地の雇用を促進する事にも繋がります。

また、現地で製造を行う事で現地住民の農業に対する意識も高まり、より企業イメージを高めることにも繋がっていくでしょう。
もちろん、製造コストが安く抑えられるため、農機レンタルビジネスを始めた際の利益率も向上します。さらにメンテナンスの際にも、現地工場があればその場で修理対応が可能です。そして、農機購入をした農家に対し、アフターケアなどのメンテナンスまで行ってくれると噂が広がれば、口コミで農機購入を考える農家も増えてくる可能性は高いです。
このように、今ミャンマーに農機製造で進出し、ネームバリューを作っておくことは、かなり合理的な施策なのではないでしょうか?
もちろん、日本企業の信頼度アップに繋がる事は言うまでもありません。

肥料販売・提供

ミャンマー国内で多く使用されているのは、中国製の肥料です。
中国製の肥料は、品質が悪く農薬化学物質含有量も非常に高いと言われています。
そもそも中国では1978年に行われた改革開放政策の影響で、小規模家族農場が多いです。
1農家あたりに与えられる土地の広さが決まっているため、農業従事者は、限られた広さの農地でより効率的に多くの農作物を製造する必要があります。

そこで活躍するのは、基準値を度外視するような化学肥料の散布と強い農薬の散布です。
どこまで人体に影響があるのかは、はっきりとしていませんが、品質があまりいいものではないということは、誰の目にも明らかです。
ミャンマーでは、永らくそうした中国製の化学肥料や農薬が使用されてきました。政治的な関係性で中国から購入せざるを得なかった背景もあるようです。これらの化学肥料や、農薬の品質改良を行い、適切な指導を行うだけでも、ミャンマーの農業は劇的に改善される可能性を含んでいます。
また、ミャンマー国内で使われてきた伝統的な肥料も品質がいいとは言えません。科学的なエビデンスなしに肥料を使ってきたこともあり、肥料や農薬の技術開発が全く進んでいなかったためです。ここでも、日本企業が持つノウハウをしっかりとミャンマー国内で活用し、土地に合った適切な肥料や農薬を活用することで、より品質のいい農作物を作っていくことは可能でしょう。
現状のミャンマー国内で製造されている農作物は、国際基準を下回っています。適切な肥料や農薬を活用することで、生産される農作物の品質を向上させ輸出販売を行う事で、大きな利益に繋がっていくことが予測できます。

農産物の包装と加工(缶詰)

ミャンマーは農作物の輸出での収入が高い国です。特にコメに関していうと、世界第7位の生産国でもありました。
しかし、ここ近年はタイ、インド、ベトナムなどの国に追い抜かれて低調な状態です。
タイ、インド、ベトナムなどの国は、農業の技術力開発を行ってきていましたが、ミャンマーではそれがないがしろにされていたためでしょう。とはいえ、もともと農作物の生産に関してはポテンシャルがある国なので、きちんとした技術の導入を行い、適切な貿易を続けていれば、輸出で更なる利益を上げることは可能だと考えられます。

その為に重要なこと、それは「農産物の包装技術」と「缶詰の製造技術」です。
どんなに農産物をうまく作れるようになったとしても、農産物を製品化していくには、梱包技術や缶詰製造技術が不可欠です。農業の発展が進んでいなかったため、それらの農作物を製品化しようとする企業も殆ど無いのが、ミャンマーの実情です。
例えば、前述したようなコメを例にとっても「ミャンマーで作られた良質なコメ」であることが十分に伝わるだけの包装技術が無ければ、輸出で十分な利益を上げることは難しいでしょう。

ミャンマーの農作物の加工技術

さらに、ミャンマーでは水産業も盛んです。週に1度は魚を食べる機会があり、水産物は肉よりも50%以上消費されていると言われています。あまり馴染みはありませんが、ミャンマーは海の資源も豊富な国なのです。
ミャンマーで採れた水産物を他国に輸出して外貨を稼ぐには、缶詰にしてしまうのが効率的です。しかし、肝心の缶詰加工業者は、殆どいないのが現状です。
ミャンマーでの缶詰加工技術の拡大は、大きなビジネスチャンスに繋がるでしょう。現地で缶詰工場を開設すれば、現地スタッフをローコストで雇う事も可能です。日本企業のノウハウを活用すれば、高品質な缶詰をローコストで生産することも可能でしょう。

もう一点、大きなビジネスチャンスになりうるのが、「ミャンマー産」というブランドです。現状のミャンマー産という表記はあまりいい物ではないのかもしれません。
しかし、きちんとした農業技術を導入し、製品加工技術を取り入れれば、間違いなく品質は向上します。水産物に関しても同様で、水産加工技術を向上し、良質な缶詰をもっと多く作れるようになれば、ミャンマー産の見方は大きく変化します。

その時に重要なのが「製品の包装」です。良質なミャンマー産の農作物、水産物を売っていることが誰の目にも明らかに出来るクオリティの高い包装技術が求められるのです。
製品加工技術だけでは、ミャンマー産の商品はどれだけ高品質なのかを伝えることは出来ません。日本企業の持つ、包装技術のノウハウは、間違いなくミャンマー産のブランドを構築するための足掛かりになるはずです。
ブランドの構築にはある一定の時間がかかるでしょう。とはいえ、同業他社よりも早くミャンマー市場の開拓に乗り出して、ネームバリューを広げていくことが、最大のビジネスチャンスに繋がっていくのではないでしょうか?現代の様な超情報化社会では、スピード感のある経営が最も重要なポイントになります。他社がまだまだ気が付いていない「ミャンマー」という大きな市場に誰よりも先に手を付けてみてはいかがでしょうか?

ミャンマー農産物の輸出はもっと増える

ミャンマーからの農産物、水産物の輸出はこれから間違いなく増えていきます。旧来型の農業から、現代式の農業にシフトチェンジしていくことが明らかだからです。
ミャンマーに潜在的な市場がある事は、誰の目にも明らかです。後は誰が先に行動に移すのか?という事ではないでしょうか。
どんどん増え続けるミャンマーからの輸出を活用して、効率的なビジネス展開を考えてみられてはいかがでしょうか?