ミャンマーで起業

2020.12.17

わたしはどうやって教育ベンチャー企業をおこしたか(Myanmar Timesより)

この記事では、台湾人Sarabe Chanがミャンマーで教育ベンチャー企業を立ち上げた経緯を本人のインタビューによりお伝えします。
Sarabe Chanは、2017年にミャンマーへ進出、英語教室Hysan Education を立ち上げました。2020年1月にHysan Educationは地元の教育グループに買収され、現在はライフスタイルブランドのイーコマースに取り組んでいます。

出典: https://www.mmtimes.com/news/how-i-started-education-venture-myanmar.html

Hysan Educationの立上げ

2017年1月ヤンゴンに到着し、新鮮で興奮に満ち何か待ちうけているように感じたことを覚えています。ミャンマーで新しいベンチャー企業を始めるのは簡単ではない(※世界銀行の「ビジネスのしやすさ」調査で165位)ことを知っていました。
香港で修学した多くの人と同じように、私は大学時代からアルバイトで英語を教えてきたので、教育ビジネスは選択肢として最初に浮かびました。そこで、Hysan Education が生まれました。

ミャンマーでの起業経験で学んだこと

ヤンゴンのいわゆる「質が高い」といわれる英語学校がどれほど高額なのかを知り、私たちは(私とビジネスパートナーであるMoe Thitsa)質が高く、手頃な価格のコースを提供することにしました。
コストを最小限に抑える方法を検討し、多くのミャンマーの学生が支払える料金で、質の高いインタラクティブなクラスを可能にする学校モデルを考案しました。そこで、国際学校内に場所を借り、無料のレッスンを提供することから始めました。まもなく、有料クラスをスタートすることに繋がりました。

手頃な価格で質が高い教育のニーズを知り、ヤンゴン一等地に教室を移しました。私たちの夢は、若者が勉強し交流できる教育センターを作ること、そして若者に優しい革新的なマーケティングのアイデアを実行させることです。一年半の間に生徒の数を4倍にし、現在15人の情熱的なメンバーで運営しています。

この場所は、学生が英語を学ぶことができる場所であるだけでなく、彼らのやる気を奮起することができる場所でもありたいと思っています。
また、スタッフ、そして主に若者に、彼らの存在、役割、価値と重要性を知ってもらいたいと思います。そんな情熱を持って、国際的なイメージを持つブランドを作りに努めています。

ミャンマーでの起業経験で学んだ5つのこと

私たちが、ミャンマーでの起業経験で学んだことが5つあります。

1.製品とサービスを標準化する

優れた人材の欠如は多くの開発途上国で直面している課題であり、ミャンマーも例外ではありません。 スタッフの離職率の高さは、優れたサービスの提供を人に依存している企業を脅かしています。
これに対抗するには、サービスと製品を標準化することが重要で、新しいスタッフにも簡単にトレーニングできるようにすることが重要です。Hysan Educationでは、教師の能力に依存することなく、標準的なサービスを提供できるよう、カリキュラムの標準化と教育ガイドラインの簡素化に早い段階で重点を置いてきました。

2.パートナーシップを見つける

多くのパートナーとの協力は、発展途上の市場でビジネスを始める上で最も楽しい側面の1つでした。
資本は限られていましたが、お客様には高額な請求をしたくなかったので、経費を最小限に抑える方法を見つけました。
賃貸料、教師の給与、マーケティングが費用の大部分を占めるため、既存の教育機関と教室を共有する方法を見出しました。
重要なのは、積極的に行動し、枠にとらわれずに考え、常に潜在的なパートナーに手を差し伸べることです。
このようにして、コストを削減し、手頃なコースを維持することができました。

3.はじめから看板商品を持つこと

私たちの最も人気のあるコースは、学生の大多数をターゲットにする必要がありました。
学生を多くの選択肢で混乱させるのではなく、私たちはコアとなるコースのマーケティングと提供に重点を置きました。
多くの場合、起業家は事業の成功後に主力となる製品/サービスラインを立ち上げたくなりますが、最初に「ヒーロー」製品を完成させることが重要です。 これはあなたのブランドを広め、安定した収入をもたらします。

4.売上を最優先事項に

極端すぎるかもしれませんが、結局のところ、利益はビジネスの最重要の目的ですよね?
ビジネス立上げの段階では、起業家はさまざまなことに目を向けてしまいますが、融資や資金繰りが難しいミャンマーでは、常に売上を最優先する必要があります。
つまり、ビジネス立上げの段階で「システムの確立に執着しない」ことを意味します。システムはいつか変わる可能性があり、執着しすぎると効率と集中力が損なわれる可能性があるためです。
また、売上を得るためにできることをすべて行うことが大切です。
私たちはスタッフに、学生に電話などでフォローアップし、日付と内容などの応答記録を残し、データベース化するよう指示しています。もちろん、顧客の迷惑になる訳にはいきませんが、顧客情報は生き残っていくために不可欠です。

適切な会計を採用する

Hysan Educationで行った最良決定の1つは、最初から適切な会計を採用することでした。
ヤンゴンでは多くの専門サービスは、高額でなくてもそれなりにいいサービスを受けられます。
すべてを社内で行うより、アウトソーシングした方が効率的で、重要なROIs(各マーケティング活動からどれだけ成果を得ているかなど)の計算など、重要な決定をする時に役立ちます。
適切な財務諸表を用意しておくことは、業績状況を把握でき、新たな顧客獲得・サービス拡充に役立ちます。

チームのモチベーション

チームのモチベーションを知る

文化を理解することは事業の成功に不可欠です。
スタッフのやる気を引き出すために金銭報酬が論理的に思えるかもしれませんが、ミャンマーの人は一般的に人間関係をより重視しているため、お金だけが彼らにとって重要なことではありません。これは香港とは異なりました。
コンピューターの奴隷となり、夜遅くまで仕事に邁進することを期待するのではなく、スタッフ個人のプライベートにも関心を示し、時折懇親会を開催するなど、帰属意識を育てることをお勧めします。
私たちは経験やスキルではなく、仕事に取り組む姿勢や価値観を重視して採用するようにしました。その結果、チームメンバーのほとんどが1年以上Hysan Educationで勤務してきたことを私は誇りに思います。

柔軟で機敏であること

事業を成功させるには、柔軟性を保つことが非常に重要です。市場の変化にうまく対応できるようになるからです。
ビジネスのスタートアップには、スピードはとても重要なので、柔軟に調整をしながらスピーディーに軌道修正してください。
一例として、コロナウイルスがミャンマーで新たな可能性をもたらしています。 Hysan Educationは、これまで洗練されたカリキュラムを備えたオンラインクラスを提供しており、今後は学生がスマートフォンで英語力を磨けるアプリもリリースする予定です。
ほとんどの企業は現在の状況に不満を持っていると思いますが、これを乗り越えて別のチャンスに変えようとすることが重要です。

出典: https://www.mmtimes.com/news/how-i-started-education-venture-myanmar.html